JTB、国際認証取得でサステナブルツーリズムを日本でも拡大へ

このたび、旅行業界大手のJTBが、サステナブルツーリズムの国際標準である「GSTC認証」を取得しました。この認証は、観光業界において持続可能性を推進するための世界的な基準であり、JTBの取り組みが国際的に認められたことを意味します。

サステナブルな視点で意義深い旅行体験を

JTBは、単に楽しいだけでなく、環境や地域社会への配慮を兼ね備えた意義深い旅行体験を提案しています。オーバーツーリズム（観光地の過密化）や地域資源の保護といった課題に取り組むことで、観光の持続可能性を高め、旅行者と地域社会の双方にとって価値ある観光を実現することを目指しています。

当館もJTBの契約施設として期待

私たちホテル玉之湯も、JTBと契約している施設の一つです。インターネットの普及後、OTA（オンライン旅行代理店）の台頭により個人旅行の分野では厳しい競争に直面してきたJTBですが、コロナ禍の困難を乗り越え、このような復活の施策を打ち出したことに感銘を受けています。

また、JTBは契約施設に対してサステナビリティに関するアンケートを実施するなど、サプライチェーン全体で持続可能性を高める取り組みも行っています。この姿勢は、観光業界全体の未来を見据えたものであり、旅のあり方を大きく変える可能性を秘めています。

サステナブルツーリズムの未来に向けて

観光が地域や地球環境に配慮した形で進化していく中で、私たちもその一端を担いたいと考えています。JTBの取り組みを通じて、持続可能な観光がより多くの人々に広がることを期待するとともに、私たちホテル玉之湯も引き続きサステナブルなサービスの提供に努めてまいります。

GSTC認証とは？

GSTC認証は、**Global Sustainable Tourism Council（グローバル・サステナブル・ツーリズム・カウンシル）**によって策定された観光業界における国際標準の認証制度です。この認証は、持続可能な観光を推進するために、環境、社会、経済の3つの側面で厳格な基準を設けています。

認証の目的

GSTC認証は、観光業界全体が持続可能性を意識した行動をとることを促し、旅行者、事業者、地域社会に対して信頼性を提供することを目的としています。この基準をクリアした企業や施設は、「持続可能な観光」を推進していることを国際的に示すことができます。

主な基準

GSTC認証には以下のような主な基準があります：

1. 環境への配慮
   温室効果ガス削減、エネルギー効率の向上、廃棄物削減、自然資源の保護など。
2. 社会的責任
   地元の文化や伝統の尊重、地域社会の利益を最優先に考えた観光モデルの推進。
3. 経済的持続可能性
   地元経済への貢献、雇用創出、公平な収益分配。

GSTC認証を取得するメリット

• 国際的な信頼性向上
  サステナブルな取り組みを認証として示すことで、旅行者やパートナーからの信頼を得られます。
• 市場での競争力強化
  持続可能な観光に注力することで、環境や社会に配慮した旅行を求める新たな顧客層にアプローチできます。
• 地域社会との調和
  地域住民や自治体と協力し、長期的な観光の成功を実現。

日本における展望

日本では、観光地の過密化（オーバーツーリズム）の問題や、自然環境への負荷増加が課題となっています。GSTC認証の普及を通じて、持続可能な観光モデルが浸透することで、観光地の価値向上と環境保護が両立することが期待されています。

JTBのような大手企業がGSTC認証を取得したことは、日本におけるサステナブルツーリズムの拡大において大きな一歩です。当館もこの流れに寄り添い、環境に優しく、地域に根ざしたおもてなしをさらに追求していきます。